01 | スタートアップにおすすめのオフィスの種類
スタートアップ企業にお勧め|
シェアオフィスの選び方
作成日:2024.5.9更新日:
斬新かつ革新的なビジネスモデルで、一気に事業価値を高めることを目指すスタートアップ企業。2~3名の少数精鋭の企業から、数十名、数百名の従業員を抱える企業まで、その規模はさまざまです。
スタートアップ企業が抱える課題の一つが、オフィス選びです。
この記事では、スタートアップにおすすめなオフィスの形態に始まり、人気の高い「シェアオフィス」の特徴をご紹介します。また、賃貸オフィスやレンタルオフィスなど、その他の選択肢と比較検討するうえでのポイントもお伝えします。
スタートアップにおすすめのオフィスの種類
スタートアップ企業を経営していると、「従業員の人数が増えてきた」「集まって作業できる場所を確保したい」といった理由から、オフィスが必要になるタイミングが訪れることでしょう。
しかし、一般的なベンチャー企業や中小企業と比べると、働き方や事業の成長性に、大きな特徴のあるスタートアップ企業。そんなスタートアップ企業に適したオフィスとは、どのような形態なのでしょうか。
オフィスを持つことで、「採用ブランディングにつながる」「会社の信頼性が高まる」といったメリットもあります。ここでは、スタートアップ企業におすすめのオフィスのパターンを、企業の従業員数や働き方といった特徴に合わせてご紹介します。
賃貸オフィス
まず候補に挙がるのが、一般的な賃貸オフィスではないでしょうか。
数十名など、ある程度の従業員数を抱えており、安定した拠点がほしい企業であれば、賃貸オフィスを借りるのも選択肢となります。
内装を自由にカスタムできるほか、固定のオフィス内で働くことで、従業員の連携を取りやすいというメリットがあります。また、SOHO(Small Office Home Office)と呼ばれるように、自宅兼事務所として賃貸物件を借りることもできるでしょう。
しかし、賃貸オフィスは敷金・礼金などの初期費用や、水道光熱費やインターネットの利用料金などが、賃料とは別でかかってくる点がネックです。また、退去時は6か月前までなど、余裕をもって解約通知をしなくてはいけません。
スタートアップ企業であれば、事業の方針転換により、オフィスの移転や拡大・縮小が起きる可能性も高いことでしょう。より柔軟な契約で、コストを抑えて入居したい場合は、次にご紹介したい「フレキシブルオフィス」がおすすめです。
フレキシブルオフィス
フレキシブルオフィスとは、通常の賃貸借契約ではなく、施設利用契約で入居できるオフィスです。
月単位などの短期間での利用も可能で、Wi-Fiやコピー機など、ビジネスに必要な設備も同時に提供されることが多いです。また、コンシェルジュサービスやイベント、ワークショップの開催など、ビジネスの拡大を支援するサービスが用意されていることもあります。
そんなフレキシブルオフィスにも、いくつかの種類があります。「バーチャルオフィス」「レンタルオフィス」「シェアオフィス」といったオフィスの形態をご紹介します。
バーチャルオフィス
バーチャルオフィスは、実際のオフィススペースを持たずに事業を運営するサービスです。法人用の住所を使えるほか、郵便物の転送や、代表電話番号の電話応対などのサービスがあるバーチャルオフィスもあります。
つまり、作業用のスペースや個室は用意されていません。「会社名義で使える住所がほしい」「郵便物の窓口がほしい」といったスタートアップ企業には、低価格でオフィスを設けられる、バーチャルオフィスの仕組みが役立つでしょう。月額1,000円以下など、低価格で利用できるのが大きな魅力です。
バーチャルオフィスの住所は、法人登記や法人の銀行口座開設に使うことができます。ネットショップの運営など、匿名性を確保したビジネスをしたいという方にも需要があります。また、東京都心部の一等地などに住所を構えるバーチャルオフィスであれば、取引先からの信頼につながるかもしれません。
ただし作業するスペースは、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、別途用意する必要があります。従業員数が少なく、リモートワーク主体の企業に向いているオフィスです。
レンタルオフィス(サービスオフィス)
レンタルオフィスとは、オフィスの1室を借りる仕組みのフレキシブルオフィスです。
通常の賃貸オフィスと違うのは、「施設の利用料」として月額制や従量制で費用を支払う点です。一般に、賃貸オフィスを借りるよりも敷金・礼金や賃料を抑えられるため、コストを抑えてオフィスを利用したい企業に人気があります。
また、インターネットなどのインフラや、コピー機などの設備、デスクや椅子などの必要な家具が備え付けられていることが多いです。そのため、内装の初期費用や、インフラ周りのランニングコストも抑えられるでしょう。共用ラウンジや会議室など、専有スペース以外にも利用できるスペースが用意されていることもあります。
さらに、有人のコンシェルジュサービスがあったり、無料でドリンクやお菓子を楽しめたりするレンタルオフィスも。このように、さまざまなサービスが充実したオフィスは「サービスオフィス」とも呼ばれています。
シェアオフィス(コワーキングスペース)
シェアオフィスとは、ほかの企業や個人事業主と、オフィスをシェアする仕組みのこと。オフィス全体がフリーアドレスのような仕組みになっており、好きな席を選んで使うことができます。
作業に集中できる個室ブースや、会議室を予約できる仕組みのシェアオフィスもあります。
レンタルオフィスとの違いは、会社の専有スペースがないことです。共用ラウンジのような執務スペースのうちの一席を使うため、ほかの企業の方と隣り合わせるかもしれません。個室や会議室を借りることもできますが、通常は日時を限定しての貸し出しとなり、利用後は私物などを片付けて退出する必要があります。
上記のような特徴から、プライバシー性の高い業務には向きません。しかし、賃貸オフィスやレンタルオフィスのように1室を専有するケースに比べると、費用をぐっと抑えられるため、初期のスタートアップ企業には重宝されているようです。
また、シェアオフィスでは複数の企業が同じ空間を使用するため、企業同士のコラボレーションにも期待がもてます。ラウンジでの会話や、交流イベントで人脈を作り、ビジネスチャンスを見出すこともできるでしょう。
なお、よく聞かれる言葉に「コワーキングスペース」があります。シェアオフィスとコワーキングスペースは、仕組みとしてはほぼ同じ。しかし、「コワーキングスペース」という場合は「Co(ともに)」「Working(働く)」という言葉の通り、利用者同士のネットワーキングやコミュニケーションに、より重きを置いたコンセプトのオフィスとされています。
スタートアップにシェアオフィスやレンタルオフィスが人気な理由
ここまで、一般的な賃貸オフィスに加えて、月額制や従量制でサービスを利用する仕組みの「フレキシブルオフィス」についてご紹介しました。
少人数や創業から間もない企業におすすめしたいのは、初期費用やランニングコストを抑えられるフレキシブルオフィスです。中でも、作業スペースを確保できるとともに、ほかの企業との交流にも役立つ「シェアオフィス」や「レンタルオフィス」は、特にスタートアップ企業に人気があります。
シェアオフィス・レンタルオフィスのメリットは、低コストでスペースを確保できることです。必要なときに必要な分だけレンタルすることで経費を節約できます。従業員数や事業方針が変わりやすいスタートアップ企業には、この柔軟さが大きな魅力となるでしょう。
さらに、さまざまな業種の人々が集まる環境は、新しいアイデアやビジネス上のパートナーシップの可能性を広げます。特にシェアオフィスでは、会社の垣根を越えて、起業家やクリエイターと同じ空間を共有します。ここから生まれるビジネスチャンスに期待して、シェアオフィスやコワーキングスペースを選ぶ企業もあるようです。
また、シェアオフィスやレンタルオフィスに入居するのは、スタートアップ企業だけではありません。リモートワークの広がりに伴って、本社機能をフレキシブルオフィスに移転させる大企業も増えています。会社の規模や業種を問わず、さまざまな人とのつながりをもつことができる点も、シェアオフィスやレンタルオフィスが選ばれる理由の一つです。
スタートアップ企業がシェアオフィスを選ぶメリット
レンタルオフィスといえば、通常の賃貸オフィスのような専有スペースに加えて、共用ラウンジやコンシェルジュサービスを利用できるという特長があり、なんとなくイメージしやすいのではないでしょうか。
一方で、シェアオフィスやコワーキングスペースをオフィスとして使うのは、比較的新しいオフィスのあり方です。どんな特徴やメリット・デメリットがあるのか、分かりにくい印象をお持ちの方もいるかもしれません。
ここでは、シェアオフィスならではの魅力をご紹介します。
①人気エリアでオフィスを利用できる
シェアオフィスの中には、都心や交通アクセスのよい人気エリアに位置しているものもあります。
こういった一等地にオフィスを構えようとすると、賃貸オフィスの場合には、多額の賃料がかかることが予想されます。しかし、シェアオフィスであれば、ほかの起業家や企業とオフィスをシェアできるため、サービス利用料もぐっと抑えられるのです。
主要駅近くのオフィスなら、従業員の通いやすさや、通勤時間の削減にもつながります。また、会社の住所を人気のエリアにもつことで、取引先や顧客、求人に応募する方からのイメージアップも期待できるでしょう。
②フレキシブルな契約が可能
スタートアップ企業は、事業が成長するスピードの速さが一つの特徴です。
つまり、来年には従業員数が数倍、あるいは数十倍になっている可能性さえあるのです。また、オフィスを持つか持たないか、どこをビジネスの拠点にするかなど、大幅な事業方針の変更も考えられます。
そんなスタートアップ企業がオフィスを構えるとなると、「1年単位」などの更新のタイミングに縛られたり、敷金・礼金などの初期費用がかかったりするのは、できれば避けたいもの。短期間でオフィスを借りられ、人員の増減にも柔軟に対応できる契約を選びたいのではないでしょうか。
その名の通り、「フレキシブルオフィス」は契約の形態が柔軟です。月単位での更新や、人員の増減なども簡単にできます。必要なときだけ、会議室や個室を借りることもでき、事業のフェーズに合わせた使い方が可能になるのです。
また、「ドロップイン」といって、都度利用が可能なシェアオフィスもあります。例えば、通常は自宅やカフェで作業を進め、「週に1回のミーティングの際のみシェアオフィスに集まる」といった働き方もできるのです。このような契約の柔軟さが、シェアオフィスが選ばれる理由となっています。
③費用を抑えられる
経営判断をするうえで、外せないのが「費用がいくらかかるか」という点でしょう。
賃貸オフィスやレンタルオフィスと比べたときに、シェアオフィスは費用を削減できるケースが多いです。
<シェアオフィスで削減できる費用>
・敷金、礼金、仲介手数料
・内装工事費
・引っ越し費用
・賃料
・インターネット利用料金
・水道光熱費 など
まず、賃貸オフィスでかかる敷金、礼金、仲介手数料といった初期費用は、シェアオフィスでは原則として生じません。すでに内装が整っているオフィスに、デスクや椅子などの備品も用意されているため、内装工事費や引っ越し費用もかからないでしょう。
月額の賃料も、同じ立地・グレードの賃貸オフィスやレンタルオフィスと比べると、当然のことながら格段に低くなります。企業の専有スペースがないというデメリットはありますが、創業初期のスタートアップ企業であれば、執務スペースや会議室を利用できれば十分かもしれません。
また、インターネット利用料金や水道光熱費といったランニングコストも、基本的には月額の利用料金の中に含まれています。契約によっては、「印刷1枚~~円」のように、従量制でランニングコストが加算されることもあります。
なお、シェアオフィスの利用で注意したいのは、オプション料金です。月額料金は低くても、「会議室を毎日借りる」「コピー機を大量に利用する」「郵便転送の量が多い」といった使い方であれば、多額の追加料金が発生する可能性があります。オプション料金と社内での使い方を照らし合わせ、費用を抑える方法を検討する必要があるでしょう。
④設備やサービスが充実している
シェアオフィスの魅力の一つは、充実した設備にあります。
特にスタートアップ企業では、初期投資を抑えつつ、高品質な業務環境を整えることが重要です。シェアオフィスでは、Wi-Fi環境やコピー機などのOA機器が揃っていることがほとんど。初期費用をかけることなく、安定したインターネット接続と迅速な通信を叶えられるのです。
また、有人のコンシェルジュが設けられており、来客対応や郵便の受け取りを任せられることも。共用ラウンジで、無料のお菓子やドリンクを楽しめるシェアオフィスもあります。予約制の会議室や個室ブースを利用すれば、機密性の高い作業を行う際も安心できます。
さらに、積極的に交流イベントや勉強会を開催するシェアオフィスもあります。こういった設備やサービスの充実度が、費用をかけずにオフィスを整えたいスタートアップ企業のニーズにマッチするのではないでしょうか。
⑤内装がおしゃれ
オフィスの魅力を決める要素としては、機能性だけでなく、見た目の雰囲気も重要です。オフィスの内装は、会社内のカルチャーの醸成や、従業員の働きやすさにつながります。
急成長を目指すスタートアップ企業では、従業員のエンゲージメントや業務効率性が、会社の命運を分ける重要なポイントとなるでしょう。しかし、インテリアデザイナーを雇い、おしゃれな内装を仕上げるには、費用面の負担が大きくなってしまいます。
そこで活用したいのが、内装がおしゃれに整えられたシェアオフィスです。
シェアオフィスやコワーキングスペースの多くは、観葉植物やウォールアートを用いて、オフィスに来たくなるような空間づくりにこだわっています。ユーザーが作業や会話をしやすく、オフィスとして契約したくなるような内装を目指しているのです。
オフィスの内装は、来客時の印象も左右する要素です。洗練されたデザインのシェアオフィスを選ぶことで、企業ブランディングや従業員エンゲージメントの向上など、さまざまなメリットを得られることでしょう。
⑤ネットワーキングに役立つ
シェアオフィスは、フリーアドレス制の座席から、好きな席を選んで使う仕組みです。コネクションを作りたいスタートアップ企業にとっては、同じ空間でさまざまな業種や職種の方と作業する点も魅力となるでしょう。
起業家や個人事業主、大企業の従業員など、幅広い立場の方が利用するのが、シェアオフィスの特徴です。セミナーや交流イベントを通じて、ユーザー同士での人脈形成や情報交換を行うことが可能となります。中には、コンシェルジュが間に立って、企業同士をマッチングさせる仕組みのサービスオフィスも存在します。
スタートアップ企業がシェアオフィスを選ぶデメリット
ここまでのシェアオフィスの特徴を読み、シェアオフィスの契約をお考えの方もいるのではないでしょうか。
一方で、シェアオフィスには知っておくべきデメリットもあります。
①レイアウトを自由に決められない
シェアオフィスは、すでに内装やレイアウトが決められており、その枠の中で座席を選んで作業する仕組みです。
そのため、独自のオフィスデザインで、会社の個性を表現することはできません。企業のカルチャーを醸成したり、社員同士のコミュニケーションを促進したりするには、やはり自社のオフィスで自由にレイアウトしたいと考える方もいることでしょう。
そのような場合は、レイアウトを変えられるレンタルオフィスや賃貸オフィスなど、専有スペースを借りる契約のオフィスを検討しましょう。
②セキュリティリスクがある
他社の人と同じ空間で働くシェアオフィスでは、セキュリティ対策が重要です。
例えば、企業の機密情報を取り扱う際に、オープンスペースで作業するのは適切とはいえません。個室のブースを使うなど、業務内容に応じた対策が求められます。
また、会議室の防音性や、外部からの見え方はいかがでしょうか? 会議中の声が外に聞こえてしまったり、ガラス越しにホワイトボードの文字が見えてしまったりするようでは、なかなか会議に集中できないでしょう。
シェアオフィスを検討する際は、「個室ブースの有無」「会議室の防音性」をチェックしましょう。また、ご自身の会社で行う業務のプライバシー性を考慮し、シェアオフィスでの作業に向いているかを見極めましょう。
シェアオフィスの選び方
シェアオフィスと一口に言っても、近年はその数が増え、どのシェアオフィスにするか迷ってしまうかもしれません。
選ぶシェアオフィスの特徴によっては、どれだけのメリットを享受できるかも変わってきます。スタートアップ企業で働く方が、シェアオフィスを賢く選ぶための重要なチェックポイントをご紹介します。
立地
まず、シェアオフィスを選ぶにあたり重視すべきは、立地やアクセスのよさです。
顧客やクライアントだけでなく、従業員が通勤するうえでも、交通の利便性を考慮することは不可欠です。また、どのような企業がそのオフィスを利用するかという、シェアオフィスの活気や利用者層にも関わってくるのが立地です。交通の便だけでなく、どのような人が利用するエリアなのかを考慮に入れて、シェアオフィスの場所を選びましょう。
サービス内容と費用相場
次に、どのようなサービスが料金に含まれているのか、そして費用相場はどのくらいかを確認しましょう。
多くのシェアオフィスは、月額料金+オプション料金という金額設定がされています。月額料金には、オープンスペースの座席の利用や、Wi-Fi利用料、水道光熱費などが含まれています。オプションとして、会議室や個室の利用料、法人登記や郵便受け取りにかかる手数料などが追加されます。
この金額を比較するには、自社の使い方をもとに、月当たりでどれだけの料金がかかるかを試算しましょう。
例えば、「わが社では週に2回は会議室を利用し、シェアオフィスの住所で法人登記もしたい」という企業があるとします。このような場合、月額料金だけを比較するのではなく、会議室利用や法人登記にかかるオプション料金を加算し、総額で費用を比較する必要があるでしょう。
また、サービスやオフィスのグレードも勘案しながら、費用対効果を考えてみてください。インターネット回線は高速か、コピー機などの設備は最新か、オフィスの内装は魅力的かなど、さまざまな要素に対して、納得できる料金体系のシェアオフィスを選定するとよいでしょう。
事業の相乗効果を生み出せるか
シェアオフィスに対して、単なる作業スペースではなく、他社との協業や交流の場としての役割を期待する方が少なくありません。
そのシェアオフィスのユーザーには、どういった業種・職種の方がいるかによって、ネットワーキングの質は変わってきます。また、どれだけの頻度や規模で交流イベントやセミナーが実施されているかでも、シェアオフィスに入居することで得られるメリットは異なるでしょう。
ご自身がシェアオフィスに期待する役割や、オフィスを設けることで得たいものを明確化し、その条件に見合うようなオフィスを選びましょう。
24時間利用できるか
オフィスの利用可能時間も重要です。シェアオフィスによって、利用できる時間帯が変わります。
短期間での急成長を目指すスタートアップ企業では、ときに働く時間がイレギュラーになってしまうこともあるのではないでしょうか。そんなときのために、いつでも使えるオフィスの拠点を用意しておきたいものです。
オープンスペースは24時間利用できるが、個室には利用時間の制限があるというケースも。シェアオフィスの各サービスを利用できる時間帯を確認しておくとよいでしょう。
会社の住所として使えるか
法人登記などの場面で、必要になるのが法人としての会社の住所です。自社オフィスを持たない会社であれば、この住所をどこにするかで悩んでしまいます。
社長の自宅住所を、自宅兼事務所として使うこともできます。しかし、ネットショップなどを営む場合は、プライバシーの観点から自宅以外の住所を用意したいと思うのではないでしょうか。
多くのシェアオフィスでは、シェアオフィスの所在地を会社の住所として、法人登記することを認めています。都内の一等地など、ブランド力の高いエリアでシェアオフィスを借りれば、会社のイメージアップにつながるかもしれません。契約前に、法人登記が可能かどうかを確認することが大切です。
また、会社宛ての郵便物を代理受け取りするサービスがあるかなど、郵便周りの規約についても、事前に確認しておきましょう。
シェアオフィスに向いている
スタートアップ企業の特徴ここでは、シェアオフィスに向いている企業の特徴をご紹介します。
人数の増減がある企業
まず、シェアオフィスに向いているのは、人数の増減がある企業です。
大幅な人員の変更がある場合、何名用のオフィスを借りるべきか、判断が難しくなります。その点、シェアオフィスであれば、必要に応じて契約人数を変えることができるでしょう。また、少人数のスタートアップ企業で、これから人を増やしていくような場合にもおすすめできます。
IT系のスタートアップ企業
ノートPCで身軽に仕事をできる、IT企業にもシェアオフィスはおすすめです。また、業種がITではなくても、ITツールを積極的に運用できる企業であれば、シェアオフィスで業務効率を上げられます。
シェアオフィスでは、専有できるオフィスがなくても効果的に連携できるような仕組みが必要です。例えば、グループウェアを用いたスケジュール管理やファイル共有、チャットシステムでのコミュニケーションなど、デジタル環境で仕事に必要な情報をしっかりと管理できるようにしましょう。
シェアオフィスに向いていない
スタートアップ企業の特徴一方で、シェアオフィスに向いていないのはどのような企業でしょうか。
従業員の数が多い企業
まず、多くの従業員を抱える企業は、シェアオフィスに向いていない可能性が高いです。
例えば、100名以上の従業員が、それぞれにシェアオフィスを利用するとなると、勤怠や進捗の管理が難しくなります。それだけの規模がある会社なら、レンタルオフィスや賃貸オフィスを借りて、フリーアドレス制などを導入するほうが使いやすいかもしれません。
商品在庫や備品の数が多い企業
シェアオフィスでは、会社ごとの専有スペースがありません。
ですから、物理的な商品在庫や、紙の資料などを保管する場所がないのです。会社で管理する在庫や備品が多い場合は、レンタルオフィス、賃貸オフィス、貸倉庫などの利用を視野に入れましょう。
スタートアップオフィスに関するまとめ
スタートアップ企業の方がオフィスを選ぶなら、一般的な賃貸オフィスのほかに、レンタルオフィスやバーチャルオフィスといった、フレキシブルオフィスも選択肢となるでしょう。
特にシェアオフィスは、その契約の柔軟性や、コストパフォーマンスの高さで人気があります。それぞれのオフィスの特徴を把握し、貴社に最適な形態のオフィスを選びましょう。
スタートアップオフィスに関する
よくある質問オフィスにかける金額の目安は?
一般的には、オフィスの賃料は売り上げの10%以内が目安とされています。例えば、月の売り上げが200万円の企業であれば、20万円以内にオフィスの月額料金を抑えたいところです。
時間貸しのシェアオフィスもありますか?
シェアオフィスによっては、「〇時間××円」のように、ドロップインでの時間貸しを行っています。月額制とどちらがお得になるかは、利用頻度や時間によって変わってくるため、働き方によって最適な仕組みのオフィスを選んでください。